受け止めるのは大変

10日　金曜日、病院から呼び出されていたので行ってきた。
検査の結果、これまでの意識障害は「脳出血」のせいでも、先生が一番疑っていた「アルコール性認知症」でもなく、「アルツハイマー型認知症」だった。
頭部CTをみると、アルコール性であればおでこの方から脳が萎縮するらしい。が、全く問題無し。
ごく初期のアルツハイマーらしい。
そうか…仕方ないな…とは言ってもなかなか納得できない。
思わず「治らないんだ.......」とつぶやいた。担当医は「そうですねー」と軽く返してきた。
(カチンっと来ましたよ？)

と言うわけで、認知症病棟に移動決定。
病棟見学に行く。

約束の時間まで少しあったので、父と面会。
ご機嫌である。政治の話しとか野球の話しとか色々。
「最近、毎日病院の中30kmトレーニングしてるんだ」と言うが、たぶん、フロアをうろうろと散歩して30分位歩いてるって言いたいんだと思う。
(その後、トレーニングは50kmに増えた)
「じじね、12時半に風呂入るからさ、あともうちょっとだからさ」と言うが、予約時間は14時半。この時13時20分くらい。
色々とアレです。

約束の時間が13:30からだったのに、連絡ミスらしく待つこと1時間以上。
ざけんな。
「あと15分くらいで…」と言われてから30分後いよいよ出動。
認知症の病棟で「約束してたんですか？」「いいえ」という看護師同士の会話がありましたが、私は「病棟の説明もあるから来てください」って言われたのに。「13時半頃からになりますけど」って二日前の電話の時点で主治医から言われてたのに。
そーですか。突然の病棟説明と思われてますか？ふーん。

と、色々もやもやしながら病棟の説明を受けて、見学して、帰ってきたわけですが、、、。
ぬそ父、
病室を間違える・物をなくす・さっき取った行動を忘れる等、なかなかです。
私が帰ると、何度も電話してきたりもします。

11日　土曜日。ぬそ父姉より電話が来た。ぬそが大阪に来るまで一緒に住んでいたおばさん。色々と相談していたぬそ父長兄嫁(おばさんから見ると弟の嫁)から話しを聞いたらしく、電話してきたんだって。
「おらいのとっちゃだけんたにころっといくようにおがんどぐはんで」
(私の夫みたいにコロッと死ぬように拝んでおくらかね)
とか言われたんだけどさ。77歳肺炎で入院→3日後死亡　をぬそ父もほめてたけどさ。ぬそ父も見習いたいと言っていたけどさ。まだ61歳なのよ。早すぎるのよ。けっ。

12日　日曜日。ぬそ父次兄嫁の法事のお知らせが来てた。はがきだけで返事するのもあれなので、電話してみた。開口一番「遠いから来なくて良いからねー。知らせないのもアレだと思って送っただけだから」とご機嫌なおじさんの声。
事情を説明してみた。そしたら「一回そっちいくわ」ときたもんだ。わざわざ札幌から飛んできて頂く事は無いのです…おもてなしも出来ないです…。丁寧に断った。が、パイロットの息子に飛行機のチケット手配させてそうだな…。
この日はぬそ父から一度も電話がなかった。珍しいこともあるもんだ。

13日　月曜日。土曜日に何度も「月曜日来てね」と電話してきていたぬそ父。朝の7時前から「今日来るよね？」と電話してきた。「ちゃんと行くよ。息子達が帰ってきたら行くよ」と言ったら喜んでた。

午前中は、厚生年金や国家公務員の共済の話し等々の電話で調べ物。
介護保険の申請は早くしたほうが良いとおばちゃんに言われていたので、相方に車を出してもらって役所に行って相談してきた。

日曜日参観の代休だった息子1。息子2が幼稚園から帰ってすぐに病院へ。

ぬそ父。良い感じで機嫌が悪いです。病棟に入ると主治医と揉めているぬそ父。
相変わらず主治医は人を見下したような物言いで「関わりたくない」みたいなオーラを醸し出して立ち去った。

他の患者さんが看護師さんと一緒に買い物に出かけられるのに、自分は行かせて貰えないのはおかしい言って居た。
必要な物がある時は、看護師さんに言えば買ってきてくれると言っておいたのに、遠慮していたらしい。
私が看護師に話すと、看護師から主治医に話してくれて許可が下りたらしく「一緒に買い物行こうか？」とぬそ父に言ってくれた。なんじゃそれ。
だったらこんなにストレス貯まる前に言ってくれればいいのに。
「父に新聞とか欲しい物はないか聞いて、欲しがったら預けてあるお金で買ってください」と当初から言って居たのに。今まで一度もそう言った事をして貰っていなかったのね…。
ぬそ父はご機嫌で買い物に出かけて、大好きなサイダーを買って帰ってきた。

精神科に認知症の患者がいる。いろんな可能性があるとは思うんだけど、柔軟に対応して頂けていないと感じている父は、昨日の夜「やっぱりこの病院嫌だ。帰りたい。帰らせてくれないなら死んでやる。病気じゃないのに、ここにいる必要がない。もう大丈夫なのに。注射も薬も何もないのに。」と何度も電話をかけてきた。

そして本人に「あなたはアルツハイマーだから1人暮らしのあの部屋に帰せない」と言った。言ってしまった。あぁぁぁぁぁぁぁ。

でもね、本当に1人暮らしは無理なのかね？
無理なんだろうね…

14日　火曜日　朝から電話。コップを無くしたらしい。買っても良いか？と聞いてくるので「看護師さんに無くしたことを言って、見つかったら買わなくて良いし、見つからなかったら買ったらいいよ」と伝えると「そっか。そうだよね。かってもいいよね」と喜んでいた。
思わず　犬「信号青だから信号渡れるね！」のコピペを思い出して微笑んだ。
そして「これから色んな手続きしに出かけるからね。明日病院行くからね。」と言うと、昨日の興奮はどこへやら…な感じで落ち着いて「わかった♪」と喜んでいた。

並が激しいよ…